LAL-D患者さん向けの食生活を続けるためのヒント

• 食事の時は、皮なしの鶏肉、魚、卵白、インゲン豆、レンズ豆など良質なたんぱく源を必ず摂るようにしましょう。たんぱく質は炭水化物よりも満足感が高く、適切な成長を促し、筋肉を発達させ、細胞を修復し、髪・皮膚・爪を健康に保つために体が必要とするすべての栄養素を持っています。

• 水溶性食物繊維(オーツ麦、豆類、根菜以外の野菜など)の摂取量を増やしましょう。食物繊維は満腹感を与えるだけでなく、食事の脂質(コレステロールを含む)の分解・吸収を阻害することで脂質の消化を防ぎます。

• ある研究によると、アブラナ科の野菜(ブロッコリー、キャベツ、ルッコラなど)を週に4~5回以上食べると、食物繊維が豊富に摂れるだけでなく、これらの野菜が肝臓を守る働きをもつことが示唆されています[1]。

• 1週間分の献立を考え、いつでも使えるように材料を準備しておきましょう。事前に食事の献立が決まっていると、健康的で栄養価が高く脂質を減らした食事を作る際に、何を作ろうかと悩む余計なストレスを避けることが出来ます。

• LAL-D患者さんにとって体に悪い食品を選んでしまうのは、多くの場合、すぐ食べられるからという理由です。したがって、料理の材料がすでに揃っていれば、すぐ食べられるという条件を満たすことができます。体に良い食品がいつでもパントリーにあるようにするには、買い物リストを作成するとよいでしょう。

• 料理は一度にまとめて作るようにします。料理を一度にまとめて作ると、特に忙しいときに、食事に何を作ればいいか悩むストレスを避けることができます。料理をする際に材料を単純に2~3倍多くするだけで、ヘルシーな食事の作り置きにもなり、必要なときに冷蔵庫または冷凍庫から取り出してすぐに食べられます。

• 毎日の食事には、果物や野菜を使った手作りのスムージーを取り入れるなど、十分な水分補給を心がけましょう。注意:ジュース(自家製のジュースも含みます)には糖分が多く含まれています。

• 必ず朝食を食べ、ヘルシーな昼食と夕食、1日に2~3回のおやつという食生活を守りましょう。決まった時間に食事をすることで、エネルギーレベルを維持し、気分を安定させることが出来ます。

 

参考資料
1. Yoshida K, et al. World J Gastroenterol. 2015 Sep 21;21(35):10091-103. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/26401074/

セリア・ロドリゲス・ボルハバッド氏
セリア・ロドリゲス・ボルハバッド氏

監修:セリア・ロドリゲス・ボルハバッド氏(管理栄養士、ルビーラ・イ・ビルジーリ大学。サン・ジョアン大学病院。 血管内科・代謝部門、IISPV、CIBERDEM(レウス(スペイン))