アルコール

お酒を嗜む人は多く、人付き合いの大きな部分を占める場合もありますが、アルコールは人々の健康に深刻な悪影響を及ぼしかねないことを忘れてはいけません。

したがって、すべての成人にとって、アルコール摂取量を飲酒ガイドライン内にとどめることは、健康な生活スタイルを維持する上で重要です。

LAL-D患者さんは、特に、LAL-Dとアルコールの両方が肝臓に悪影響を及ぼすため、お酒を飲まないことが重要です[1]。アルコールの摂取はLAL-Dによる肝障害に加えて、さらなる肝障害のリスクを高めます[2]。

多くのLAL-D患者さんにおいて、LAL-Dはさまざまな異なる形で肝臓に影響を与え、肝肥大(肝腫大)、肝酵素(トランスアミナーゼ)の上昇、脂肪肝(肝脂肪変性または脂肪性肝炎)、瘢痕化(肝線維症および肝硬変)、肝不全を引き起こします[2]。

健康的な生活スタイルを保つために、すべての成人が適度な量の飲酒を心がけるべきです。しかしLAL-D患者さんは、アルコールが肝臓に悪影響を及ぼし、LAL-Dによって起こる肝障害のリスクを増大させる可能性があるため、一切の飲酒を控える必要があります。

 

参考資料
1. Ehrmann J, et al. Alcohol-related liver diseases. Cent Eur J Public Health 2019;27(Suppl):S10–4.
2. Reiner Ž, et al. Lysosomal acid lipase deficiency – an under-recognized cause of dyslipidaemia and liver dysfunction. Atherosclerosis 2014;235:21–30.